脳の病気について
disease一次性頭痛
偏頭痛 / 片頭痛 | |
特徴 | 10代~40代に多い非常に辛い頭痛です。低気圧で悪化し光や音に敏感となります。 |
緊張型頭痛 | |
特徴 | 30~50歳代に多いです。心的、身体的ストレスによる「肩こり」を伴うことが多いです。 |
群発型頭痛 | |
特徴 | 片側の目の奥を中心とした激しい頭痛のため受診されることが多いです。片頭痛と異なり、毎月生じるのではなく1年の内の数週間または1、2ヶ月程度のまとまった期間に生じます。その発作の期間は、毎日決まった時間帯(夜間が多い)に生じることが多いです。一度、生じた患者様は毎年繰り返すことが多く「先生、またこの時期がきました。」と教えてくれる方も多いです。 |
後頭神経痛 | |
特徴 | 左右の後頭部にはそれぞれ大後頭神経という神経が走行しています。この大後頭神経は後述する三叉神経という神経とともに頭皮・顔面の感覚などを担っています。この大後頭神経が肩こりなどで痛むと片側の後頚部から同側の目にかけての刺すような痛みが生じます。実際には緊張型頭痛に伴って生じていることが多いです。 |
薬物乱用頭痛 | |
特徴 | 片頭痛を市販の鎮痛薬で我慢している方に多いです。定義では「月に15日以上、頭痛に対して鎮痛薬を内服」とされていますが、実際はほぼ毎日内服されています。片頭痛は非常に辛い頭痛なので「痛みはないけどあの頭痛が怖いから鎮痛剤を飲んでおこう」という不安感から頻繁に鎮痛剤を内服することで薬物乱用頭痛に至ります。 |
三叉神経痛 | |
特徴 | 顔の感覚は左右の三叉神経という神経で脳へ伝達されます。「三」という名前の通りこの神経は、おでこの領域(第1枝)、頬の領域(第2枝)、顎の領域(第3枝)の3領域があります。三叉神経痛はその中の一領域の神経が障害され痛みが生じます。特徴は洗顔、歯磨き、髭剃りなどの皮膚の刺激の際に電撃痛が走ります。また、歯科医先生から「抜歯後も痛みが改善しない」とのことで精査を依頼されることも少なくありません。 |
副鼻腔炎 | |
特徴 | 頭重感(頭が重い感じ)に顔面痛を伴う。 |
帯状疱疹 | |
特徴 | 顔や頭皮のピリピリする痛みが特徴で、患者様ご自身で「先生、頭皮がピリピリ痛いんです。」と教えてくれることも多いです。帯状疱疹は水疱形成など皮膚所見が特徴的ですが、発症初期は頭痛のみで後から水疱形成を生じて診断されることも少なくないです。頭部の帯状疱疹は皮膚科、眼科、耳鼻科の総合治療が必要で治療が遅れると視力や聴力に支障もきたします。つまり早期発見が必要な見逃してはいけない疾患なのです。 |
緑内障発作 | |
特徴 | 片目の激痛と吐き気が特徴です。失明にもつながるので早期発見が必要な見逃してはいけない症状です。前述した群発型頭痛と症状が似ていますが、瞳孔所見が鑑別で重要です。 |
二次性頭痛
くも膜下出血 | |
特徴 | 突然発症する激しい頭痛と意識障害(朦朧とした状態)。 |
脳出血 | |
特徴 | 突然発症する頭痛と片側手足の麻痺(手足が動きにくい)。 |
椎骨脳底動脈解離 | |
特徴 | 動脈解離とは血管が裂ける状態のことです。首を強く捻った際に突然激しい後頚部痛を生じた際はこれを疑います。30代~50代の働き盛りの世代が多いです。脳梗塞(頭痛と同側の顔の感覚低下と反対側の手足の痺れ)を伴うこともあります。 |
下垂体卒中 | |
特徴 | 脳には下垂体というホルモンを産生する部位があります。そこで出血を生じることを下垂体卒中と言います。突然発症する頭痛と吐き気に加え、急激な視力、視野の悪化(両側の耳側の視野が不良となります)を伴うのが特徴です。 |
脳静脈洞血栓症 | |
特徴 | 脳静脈洞とは脳の太い静脈のことです。頭頂部の真ん中を前後に走行する上矢状静脈洞や後頭部を左右に走行する横静脈洞が閉塞すると脳静脈洞血栓症となります。 血液が固まりやすい状況にある患者様に多いです。具体的には炎症性腸疾患(クローン病、潰瘍性大腸炎)、経口避妊薬の内服中、妊娠中、ホルモン補充療法などです。これらの診療にあたる消化器内科や産科婦人科の先生から紹介されることもあります。 |
もやもや病(ウィリス動脈輪閉塞症) | |
特徴 | 脳血管が進行性に閉塞していく日本人に多い原因不明の疾患です。脳梗塞(虚血型)や脳出血(出血型)を発症して判明することが多いですが頭痛で判明する(頭痛型)こともあります。 |
髄膜炎 | |
特徴 | 風邪症状に引き続いて生じる激しい頭痛が特徴です。20代~40代の比較的若い世代に多いです。頭痛、発熱、嘔吐が特徴とされていますが、実際は激しい頭痛のみのことが多く、うなだれるような非常に辛そうな印象(見た目の印象をジェネラルと言いますが非常に重要な視診所見です)が特徴です。また、一度なった方は繰り返すことも少なくなく、「先生、また髄膜炎みたいです」と自己申告される患者様もいます(実際、ほとんどがご本人の勘通り髄膜炎です)。 |
慢性硬膜下血腫 | |
特徴 | 1~2ヶ月前の頭部外傷後に生じる頭重感(頭が重い)と片側手足の麻痺 |
脳腫瘍 | |
特徴 | 起床後の吐き気を伴う頭重感が特徴です。また、頭痛を伴う脳腫瘍は大きいサイズであることが多く、手足の麻痺や失語症(言葉が理解できない、話せない)といった他の神経症状も伴っていることが多いです。 |
脳に異常があるめまい
小脳梗塞 | |
特徴 | 動脈硬化の危険因子(高血圧、高脂血症、糖尿病、喫煙)や心房細動を伴っている患者様に多く生じます。症状としては、片側の手が上手く使えない、立ち上がっても毎回同じ側に倒れてしまうことが特徴です。 |
脳幹梗塞 | |
特徴 | 動脈硬化の危険因子を持つ患者様に多く生じます。めまい以外にも顔と体半身の痺れ、構音障害(呂律が回らない)、複視(ものが二重に見える)などの症状を伴うことが多いです。 |
椎骨脳底動脈解離 | |
特徴 | 動脈解離とは血管が裂ける状態のことで激痛を伴います。椎骨脳底動脈解離(後頚部の激痛)を生じると、多くは脳幹梗塞(めまい)を伴います。そのため強い後頚部痛の後にめまいを生じた場合は椎骨脳底動脈解離を疑います。 |
椎骨脳底動脈循環不全 | |
特徴 | バランスを調整する小脳や脳幹に血流を送るのが椎骨脳底動脈です。その椎骨脳底動脈が動脈硬化などにより狭くなり、血流が不安定になると椎骨脳底動脈循環不全を生じます。一過性のめまいが特徴ですが、痺れ、構音障害、複視などの脳幹梗塞のような症状を同時に伴うことが多いです。 |
脳腫瘍(聴神経腫瘍) | |
特徴 | 聴神経腫瘍とは、前庭神経というバランスの神経に発生した脳腫瘍(良性腫瘍)のことです。多くは聴力の異常(聴力低下、耳鳴り)で発症しますが、腫瘍の増大に伴い脳幹を圧迫するとめまいを生じます。また、非常に腫瘍が大きくなると同側の顔の痺れを伴うことがあります。 |
耳に異常があるめまい(耳性めまい)
良性発作性頭位めまい症 | |
特徴 | 前庭にある耳石が剥がれ、三半規管に迷入することが原因です。起床後、トイレに行こうと立ち上がった際に非常に強い回転性めまい(ぐるぐる目が回ります)を生じることが多いです。立っていられず横になるとめまいは一時的に止まりますが、頭を横に向けたり起き上がると再びめまいを生じます。蝸牛には異常がありませんので難聴や耳鳴りはありません。 |
メニエール病 | |
特徴 | 蝸牛、三半規管、前庭の中を満たす内リンパ液に不具合を生じることが原因と考えられています。蝸牛、三半規管、前庭に不具合を生じますので、めまい(三半規管・前庭の症状)以外に難聴や耳鳴り(蝸牛の症状)を伴います。 |
前庭神経炎 | |
特徴 | 突然発症する強い回転性めまいが特徴で、良性発作性頭位めまい症とよく似ていますが、横になってもめまいは止まらず持続的です。蝸牛には異常がありませんので難聴や耳鳴りはありません。 |
突発性難聴 | |
特徴 | 内耳(蝸牛、三半規管、前庭)の血流障害が原因と考えられており、ある日の突然発症する片側の難聴が特徴でめまいはさほど強くありません。 |
めまい・その他(一過性の意識消失:失神)
迷走神経反射 | |
特徴 | 脳へ送られる血流が一過性に減少し気を失います。特徴は「倒れてしまう」という前兆があることと、失神後にすぐに意識が回復することです。原因として満員電車や暑い場所、採血時の緊張や痛みなどがあります。 |
起立性低血圧 | |
特徴 | 立ち上がった直後に脳へ送られる血流が一過性に減少し気を失います。原因として自律神経障害(ストレス、糖尿病、パーキンソン病など)、貧血(胃・十二指腸潰瘍、胃がん、大腸がん)、薬の副作用(降圧薬、利尿剤)などがあります。 |
心疾患による失神(不整脈、弁膜症、心筋症) | |
特徴 | 立位、臥位にかかわらず突然生じるが特徴です(「倒れてしまう」という前兆を伴いません)。また、階段の登り降りや運動など心臓に負荷をかけている時に突然生じた失神は心疾患を考える必要があります。 |
脳が原因の手足のしびれ(脳型)
脳卒中(脳梗塞、脳出血) | |
特徴 | 同側の手足のしびれが突然発症することが特徴です。動脈硬化の危険因子(高血圧、高脂血症、糖尿病、喫煙)や心房細動を伴っている患者様に多く生じます。 |
脳腫瘍 | |
特徴 | 同側の手足のしびれが数週間かけてゆっくり発症することが特徴です。高齢化に伴い、脳腫瘍の中でも神経膠腫(グリオーマといいます)と転移性脳腫瘍(脳以外に悪性腫瘍があり、脳に転移した腫瘍)が特に多い印象です。手足の運動麻痺、失語症(言葉が理解できない、話せない)、視野障害といった他の神経症状も伴っていることがあります。 |
慢性硬膜下血腫 | |
特徴 | 1~2ヶ月前の頭部外傷後に同側の手足のしびれが数日かけて発症することが特徴です。多くの場合、同側の運動麻痺を伴います。 |
脊椎・脊髄が原因の手足のしびれ(脊髄・神経根型)
頸椎変性疾患 | |
特徴 | 頸椎(けいつい)とは首の脊椎のことです。頸椎の脊柱管に異常(変形性頸椎症、頸椎椎間板ヘルニア、頸椎後縦靭帯骨化症など)があると首の脊髄(頸髄:けいずいと言います)が圧迫されしびれを発症します。これを頸椎性脊髄症や頸椎性神経根症と言います。手のしびれに加え後頚部から上背部の痛みがあり、手先が不器用(お箸やボタンかケガ上手くできなくなったり)になるのが特徴です。 |
腰部脊柱管狭窄症、腰部椎間板ヘルニア | |
特徴 | 腰椎(けいつい)とは腰の脊椎のことです。腰椎の脊柱管に異常(腰部脊柱狭窄症、腰部椎間板ヘルニアなど)があると腰の脊髄(腰髄:ようずいと言います)が圧迫されしびれを発症します。足のしびれに加え腰痛を伴うのが特徴です。また、歩行により足に痛みが生じ、長距離歩行に支障をきたす(間欠性跛行と言います)ことも多いです。特に足の痛みは太もも、膝、ふくらはぎの外側に生じます。痛みは変形性膝関節症は膝の内側、脊柱管狭窄症は膝の外側と覚えましょう。 |
末梢神経が原因の手足のしびれ(末梢神経型)
正中神経の障害(手根管症候群) | |
特徴 | 正中神経は手を握るための神経です。この正中神経は手首にある手根管と呼ばれるトンネルを通過しますが、この手根管症で正中神経が締め付けられる(絞扼と言います)と正中神経にそったしびれを生じます。それが正中神経障害(手根管症候群です)。特徴は片方の手の親指、人差し指、中指、薬指の一部にしびれです。特に起床後にしびれは強いです。調理師や美容師の方などで手首に負荷がかかる職業の方に多いです。また、糖尿病や甲状腺機能低下症に合併することも少なくありません。 |
尺骨神経の障害(肘部管症候群) | |
特徴 | 肘をぶつけた際に指先にしびれを生じた経験はおありでしょうか。これこそが尺骨神経の症状です。尺骨神経も手を握るための神経です。この尺骨神経は肘にある肘部管と呼ばれるトンネルを通過しますが、この肘部管で尺骨神経が絞扼されると尺骨神経にそったしびれを生じます。特徴は薬指の一部と小指のしびれです。 |
内科的疾患が原因の手足のしびれ(両手足型)
糖尿病 | |
特徴 | 両手、両足のしびれ。 |
アルコール依存症 | |
特徴 | 両手、両足のしびれ。 |
耳に原因のある耳鳴り
メニエール病 | |
特徴 | 蝸牛、三半規管、前庭の中を満たす内リンパ液に不具合を生じることが原因と考えられています。蝸牛、三半規管、前庭に不具合を生じますので、めまい(三半規管・前庭の症状)以外に難聴や耳鳴り(蝸牛の症状)を伴います。 |
突発性難聴 | |
特徴 | 内耳(蝸牛、三半規管、前庭)の血流障害が原因と考えられており、ある日の突然発症する片側の難聴が特徴でめまいはさほど強くありません。 |
騒音性難聴 | |
特徴 | 難聴に加えて、多くの場合、耳鳴りを伴います。大きな音を聞くと音が割れてやかましく聴こえ、言葉の弁別(識別)も悪いという感音性難聴の特徴を持ちます。難聴は高音部に強く表れ、初期には4000ヘルツが聞こえにくくなるC5dipという難聴を示します。 |
耳垢栓塞 | |
特徴 | 大量の耳垢が耳の奥に溜まって塊となり耳栓のようになり、耳の穴を詰まらせたり、狭くしたりする病気です。耳の閉塞感、耳鳴りを起こすことがあります。急に難聴になったと訴える方が、実は耳垢が溜まって聴こえにくくなっていたということもあります。 |
耳管狭窄 | |
特徴 | 耳管狭窄症は、耳管がつまることにより、耳がつまった感じ(電車に乗ってトンネルに入った時の感じ、高い山に登った時の感じ)、自分の声がひびいて聴こえる、自分の呼吸の音が耳にひびくといった症状が起こります。 |
耳硬化症 | |
特徴 | 通常は思春期以降に発症し、徐々に進行する難聴や耳鳴りを特徴としますが、稀にめまいを伴う患者さんもおられます。耳硬化症の発症初期は、軽度~中程度難聴から始まりますが、長期にわたって放置すると高度難聴になってしまう場合もあります。 |
脳に原因のある耳鳴り
脳腫瘍(聴神経腫瘍) | |
特徴 | 聴神経腫瘍とは、前庭神経というバランスの神経に発生した脳腫瘍(良性腫瘍)のことです。多くは聴力の異常(聴力低下、耳鳴り)で発症しますが、腫瘍の増大に伴い脳幹を圧迫するとめまいを生じます。また、非常に腫瘍が大きくなると同側の顔の痺れを伴うことがあります。 |
老人性難聴 | |
特徴 | 老人性難聴では、高音域から聞こえが悪くなり、しだいに普段会話をしている音域、低い音域まで聞き取りにくい範囲が広がっていきます。さらに、難聴は徐々に進行していき、片側だけが悪くなることはなく、両側の聴力が同時に低下していきます。さらに、言葉の聞き取り能力の低下により、音自体は聞き取ることができても、何を話しているのか分からないという状況が起こります。これは内耳のレベルで聞こえていても、これより先の音が伝わる経路や脳のレベルでの言葉の判断能力(語音弁別能)が低下していることが原因です。また、老人性難聴の多くの方はキーン、ジーといった耳鳴り症状を伴います。患者さんの耳鳴りの程度によっては不安感、不眠などの症状を伴うこともあります。 |
脳卒中・脳梗塞の症例
ラクナ梗塞 | |
特徴 | 一般的な脳梗塞と同様、半身の脱力、半身のしびれ、しゃべりにくさが主な症状ですが、小さな脳梗塞なので症状が軽いこともあります。また、意識障害が起きることはありません。運動麻痺や感覚障害などの大きな症状がなくても、脳のいろいろな場所に再発を繰り返すと、認知症、言語障害、嚥下障害の原因となることがあるので、注意が必要です。 |
アテローム血栓性脳梗塞 | |
特徴 | 脳内の比較的太い動脈や頚動脈の動脈硬化が進行し、血栓を形成してつまらせたり、血栓が血管の壁からはがれて流れていって、脳内の深部の血管をつまらせてしまうことによって生じる脳梗塞です。”アテローム”とは、粥状硬化(じゅくじょうこうか)という意味で、動脈硬化でおこる血管の変性のことです。 |
心原性脳塞栓症 | |
特徴 | 心臓内にできた血栓が脳内血管まで流れて閉塞させるタイプの脳梗塞です。特に心房細動という不整脈や心臓弁膜症などの心臓病をもっている方に多いと報告されています。特に最近、高齢者では、心房細動による脳塞栓症は増加しています。心臓は正常な拍動を示すときには血栓はできませんが、心房細動が生じると血栓が形成されやすくなります。 |
脳出血 | |
特徴 | 脳出血とは、脳の細い血管が裂けて(切れて)、脳の組織の中に直接出血することです。出血した血液は固まって、血腫(けっしゅ)と呼ばれます。この血腫は、直接脳の細胞を破壊したり、周囲の脳を圧迫したりして、その部分の脳の働きを傷害します。 |
くも膜下出血 | |
特徴 | 脳内の主要な血管は、脳とその表面にあるくも膜と呼ばれる薄い膜の間を走行しています。そのため、その血管が裂けて出血した場合には、血液は脳とくも膜との間のすきま(くも膜下腔といいます)に急激に広がり、くも膜下出血と呼ばれます。くも膜下出血は、あっという間に脳全体に広がり、脳全体に強いダメージを与えます。大出血をおこすと、昏睡状態となり、突然死を来すこともあります。 |
一過性脳虚血発作 | |
特徴 | 手足のしびれや運動障害、言葉の障害などの脳卒中の症状が、短時間、通常は1時間以内に消失してしまう発作で、画像診断では脳梗塞の病変が認められないものを一過性脳虚血発作と呼びます。 |
脳動脈瘤について
脳動脈瘤 | |
特徴 | 高血圧や喫煙、遺伝などが関連していると考えられていますが、脳動脈瘤の発生理由は明らかにされていません。成人100人に対して2〜5人に発見されると報告されています。MRI検査で脳の血管の状態を調べることができるようになり、まだ破裂していない未破裂脳動脈瘤を発見できるケースが増えています。脳動脈瘤の破裂はクモ膜下出血として発症する場合がほとんどで、ひとたび破裂すると重大な症状につながります。 |
未破裂脳動脈瘤 | |
特徴 | 脳動脈瘤が破裂した際の典型的な症状として、「これまでに経験したことがないような激しい頭痛」がありますが、未破裂脳動脈瘤のほとんどは無症状のことが多く、脳ドックや検査で偶然に見つかるケースが多いです。大きさや部位によっては周辺の神経を圧迫することで、例えば視野障害や複視や呂律障害といった症状がでる場合もあります。 |